ホテルのMEO対策について徹底解説!上位表示のコツも紹介!
今回の記事では、ホテル・宿・旅館のマーケターの皆さまに向けて、MEO対策の基本について紹介していきます。
ホテルの集客をするにあたって、MEO対策は重要なものとなってきています。
日本ではコロナウイルスの影響も治まってきており、インバウンド需要の回復してきています。
世界的に多くのユーザーを抱えるGoogleマップは外国人が日本にきた際にも多くの利用があり、集客にも役に立つツールとなっています。
本記事では、Googleマップでの効果的なアピール方法から、ホテルがMEO対策を行うメリットについて解説していきます。
過去に多くの50店舗以上のホテルのMEO対策にも関わってきた実績がありますので、他のサイトの記事よりも有益な情報をお届けできると思います!
MEO対策とは
MEO(Map Engine Optimization)対策は、地図エンジン最適化の略称です。
GoogleマップやYahoo!マップなど、地図検索エンジンでの検索結果の順位を向上させるための戦略と手法のことを指します。
MEO対策を行うことにより、ホテルの集客を強化することや、お客様からの口コミをいただくことで自社・自店舗のイメージアップなどに繋げることができます。
ホテルでGoogleビジネスプロフィールを作成し、管理を担当している人の多くは、基本の情報設定や写真などを登録していることでしょう。
しかし、それだけでは集客や認知度向上に結びつく対策にはつなげることは難しいでしょう。
ホテルの情報を正確に記載するだけでなく、様々な方法で順位を上げることで、自社の集客につなげることが可能です。
ホテル・宿・旅館がMEO対策を行う7つのメリット
ここではホテルがMEO対策を行うメリットを紹介します。MEO対策を行うメリットを確認してから集客力アップを目指していきましょう。
- 無料で始めることができる
- 間接検索での流入がある
- ホテル・ホテル内の飲食店などで、それぞれで対策が可能
- ユーザーアクションが発生しやすい
- 世界的にユーザーがいるのでインバウンド対策にも使える
- 口コミがホテルのイメージアップにつながる
- ローカルパックが4枠まで表示される
それぞれ紹介していきます。
①無料で始めることができる
ホテルがMEO対策を行う、1つ目のメリットは、無料で始めることができます。
「自社のホテルをオンラインで広く知ってもらいたいけど、広告費や集客方法にお金をかけられない…」そんな悩みを抱えている会社や担当者の方も多いと思います。
Googleビジネスプロフィールは無料で始めることができるため、広告の出稿費用やOTAのような成果報酬費用が発生しない部分がメリットです。
②間接検索での流入がある
ホテルがMEO対策を行う、2つ目のメリットは、間接検索からの流入が可能なことです。
MEO対策では主にGOクエリと呼ばれる、特定の場所に行きたいというユーザーの意図を示すキーワードです。
GOクエリの例は下記です。
一般的に、自社のホテルやブランド名で検索されることが多いですが、間接的に自社のホテルを見つけてもらえることにもメリットがあります。
ブランドや店舗名に知名度のないホテルでも、MEO対策を行うことで、ユーザーに見つけてもらいやすくなるでしょう。
③ホテル・ホテル内の飲食店などで、それぞれでMEO対策が可能
ホテルがMEO対策を行う、3つ目のメリットは、ホテル・ホテル内など飲食店それぞれで対策が可能なことです。
THE AOYAMA GRAND HOTELさんを参考に解説します。
THE AOYAMA GRAND HOTELでは、画像のように複数の飲食店がホテル内に存在していますが、ホテルのGoogleビジネスプロフィールだけでなく飲食店のビジネスプロフィールも存在しています。
複数のGoogleビジネスプロフィールを運用できることから、ホテル全体としての集客チャネルの増加や流入数の増加が可能です。
このように、複数のGoogleビジネスプロフィールを運用することで、ホテルの宿泊者への集客から、各ジャンルの飲食店を探しているユーザーも集客が可能です。
ホテル内の飲食店だけでなく、マッサージ店やジムなどもGoogleビジネスプロフィールの取得ができるので、立ち上げの際はポリシーページを確認してみましょう。
④ユーザーアクションが発生しやすい
ホテルがMEO対策を行う、4つ目のメリットはユーザーアクションが発生しやすいことです。
通常のGoogle検索では、検索広告然りWebサイトに遷移してからユーザーが予約などのアクションを起こしますが、Googleビジネスプロフィールでは、閲覧されたそのプロフィール上からアクションが発生します。
Googleマップでホテルを検索すると、画像のようなパネルが表示されます。
ここには、チェックイン・チェックアウトの日付と人数を入力することで、各予約サイトに記載の金額を比較しながら検討することが可能がついています。
実際の予約は各サイトへ遷移した後となりますが、経路検索なども可能となっておりユーザーが通常のWebサイトよりもアクションを行いやすい傾向にあります。
また、飲食店でのビジネスプロフィールでは、ボタンを押すだけで直ぐに電話をかけることのできる電話ボタンや、Googleビジネスプロフィール上で席を予約できる機能もあります。※予約にはサードパーティ製のツールが必要なケースが有ります。
このように、Googleビジネスプロフィールを見たユーザーが、簡単にアクションを起こしやすい仕組みがあるため、アクションが発生しやすくなります。
⑤世界的にユーザーがいるのでインバウンド対策にも使える
ホテルがMEO対策を行う、5つ目のメリットはインバウンド対策にも使えることです。
ホテル業界は2023年に入り、インバウンドの需要が回復傾向に有ります。
日本に観光に来る外国人がどのように、日本のホテルを探しているでしょうか。
「Booking.com」や「Expedia」などの外資系OTAで予約するケースはありますが、日経のOTAである「楽天トラベル」や「じゃらん」をわざわざ登録して使うことはないでしょう。
外資系のOTA以外に、外国人の方がすでに登録していて、普段から使っているサービスがGoogleマップです。
また、アメリカではGoogleの発祥の国でもあるため、日本よりもGoogleマップの利用が活発です。
そのため、ホテルの検索や口コミの確認のためにGoogleマップを利用するため、MEO対策が結果としてインバウンド対策になります。
⑥口コミがホテルのイメージアップにつながる
ホテルがMEO対策を行う、6つ目のメリットは、口コミがホテルのイメージアップにつながることです。
お客様がホテルを選ぶ際に参考にするのが、実際に宿泊した人の口コミです。
ホテルのGoogleマップには、多くのユーザーが口コミを投稿しており、Googleマップの口コミ対策を怠ると、ネガティブな口コミが目立ってしまい、潜在的なお客様の悪評を招いてしまう可能性があります。
一方で、積極的に口コミ対策を行うことで、ポジティブな口コミを増やし、お客様の信頼を高めることができます。
口コミの点数や数もとても重要ですが、ホテルでは口コミに対しての返信が各ホテルのホスピタリティ性が見える部分になるため、良い口コミ、悪い口コミに対してしっかりと返信を行なっていくことが大切です。
⑦SEO対策や検索広告に比べて競合が少ない
ホテルがMEO対策を行う、7つ目のメリットは、SEO対策や検索広告に比べて競合が少ないことです。
Googleビジネスプロフィールは、実店舗が無い場合利用ができないサービスです。そのため、検索広告に出てくるOTAのサイトやアフィリエイトサイトと競うことなく対策が可能となります。
Googleマップでは、実店舗のみの掲載となるため、ホテルの雰囲気、価格、口コミなどで競うこととなります。
SEO対策や検索広告とは競合が少なくなります。
ホテル・宿・旅館がMEO対策を行うデメリット
ホテルのマーケティングにおいて、MEO対策は非常に重要です。
しかし、MEO対策に取り組むことにはデメリットも存在します。ここでは、ホテルのMEO対策についてのデメリットをご紹介します。
①順位変動が分かりずらい
ホテルがMEO対策を行う、1つ目のデメリットは順位変動が分かりづらいことです。
MEO対策でも通常のSEO対策同様に掲載される順位を向上させていくことで、閲覧数を増加させコンバージョン数を増加させていきます。
SEO対策であれば、Google Search Consoleを利用し順位変動を追っていくことが可能ですが、MEO対策ではGoogle側で順位を計測するサービスが用意されていません。
そのため、MEOの順位計測ツールを提供している会社で有料で計測することが基本です。
安いところでも、1店舗あたり月2000円の費用が発生します。
費用はかかってしまうものの、順位を計測していない場合、実施した施策が悪影響を与えてしまう可能性もあるため導入をお勧めします。
自社で施策などを運用ができる体制が整っていれば、1店舗あたり月2000円の費用は、しっかりと元が取れるはずです。
②効果測定がしづらい
ホテルがMEO対策を行う、2つ目のデメリットは効果測定がしづらいことです。
ホテルのGoogleビジネスプロフィールは、プロフィールにOTAへ遷移枠が表示されてしまうため、OTAからの予約が追いづらい傾向に有ります。
自社の設定しているWebサイトへの遷移であれば、Googleアナリティクスのパラメーターなどを付与することで、確認は可能ですがOTAからのコンバージョンは取りこぼしが発生します。
自社で運用するならまだしも、MEO対策会社に依頼などを行う際は費用なども数万円から数十万円になるため、効果測定や費用対効果の算出が難しいです。
ホテル・宿・旅館がMEO対策で上位表示するコツは?
MEO対策では、上位表示(4番目まで表示)されることで集客の効果が高まります。
ここでは、ホテルのMEO対策で上位表示するために必須の施策をいくつか紹介します。今日から始めることができる施策もあるので、すぐに実践してみましょう。
一つ一つ紹介していきます!
基本情報の整備
Googleビジネスプロフィールの順位向上を目指す施策を実施する前にホテルの基本情報があっているか再確認をしましょう。
確認するべき基本情報は下記のとおりです。
- ホテルの名称
- 住所
- 電話番号
- ピンの位置
Googleビジネスプロフィールは一般のユーザーが、Googleマップ上で登録をすることができるため、既に存在しているプロフィールを後からオーナー権限取得した場合に、基本の情報が意図せずに誤っている場合があります。
情報が正しく設定されていない場合、施策を実施しても効果に結びつかない可能性があるためしっかりと確認を行いましょう。
口コミ獲得・返信
口コミは、ホテルの集客において非常に重要な役割を果たします。
口コミはホテルのイメージや選ばれる理由の一つですが、MEO対策では順位を向上させるためにも役に立ちます。
Googleビジネスプロフィールのヘルプページには、Google のローカル検索結果のランキングを改善する方法というページがあります。
このページ内に下記の記載があります。
ビジネスに関してユーザーが投稿したクチコミに返信しましょう。クチコミに返信することで、ユーザーの存在やその意見を尊重していることもアピールできます。ユーザーから有用で好意的な内容のクチコミが投稿されると、ビジネスの存在感が高まり、顧客が店舗を訪れる可能性が高くなります。詳しくは、ユーザーがクチコミを書くためのリンクの作成方法をご覧ください。
Google のローカル検索結果のランキングを改善する方法 より引用
このように、口コミを獲得することがホテルのアピールにもつながるとともに、順位向上につながります。
定期的にお客様の口コミを獲得していきましょう。
カテゴリ・サブカテゴリの設定
Googleビジネスプロフィールではカテゴリやサブカテゴリの設定が可能です。
適切なカテゴリを設定することでランキング向上につながります。
2023年にWhitesparkが発表した調査では、メインカテゴリが1位、サブカテゴリが7位の要素となっており、どちらもランク上位の要因とされております。
自身のホテルに適したメインカテゴリの設定やサブカテゴリの追加を行うことで順位の向上につながる可能性があります。
私もビジネスプロフィールのカテゴリ設定の調整を行ったことで、17位から2位まで順位を向上させた経験があります。
ただし、影響度が強いあまり順位を下げてしまうケースもあるため、注意して設定をしましょう。
GBPに設定しているホームページ
Googleビジネスプロフィールでは、設定しているホームページもランキングに影響していると考えられています。
2023年にWhitesparkが発表した調査では下記の項目が重要とされています。
- タイトルタグのキーワード
- 各サービスの専用ページ
- 見出しのキーワード (H1、H2 など)
- ウェブサイト全体にわたる内部リンク
- ローカルに関連するドメインからドメインへのインバウンドリンクの量
タイトルタグやH1、H2へのキーワードの含有は直ぐにできる部分なので、直ぐに始めましょう。
また、ローカル関連するドメインからのインバウンドリンクでは、ホテルのある地域の観光協会のホテル紹介ページに載せてもらうなど、様々な工夫で増やしていくことができるでしょう。
予約・来店につながるようなMEO対策の施策は?
MEO対策では上位表示するだけでは、予約や来店に繋がらないケースが多いです。ビジネスプロフィールを閲覧したユーザーに自社のホテルを選んでもらえる工夫が必要です。
ここではビジネスプロフィールを見たユーザーの来店角度を上げる施策を紹介いたします。
写真・動画の追加
Googleビジネスプロフィールには、写真や動画の追加が可能です。
ユーザーがホテルのGoogleビジネスプロフィールを訪れた際、多くの人が確認するのは写真や動画でしょう。
魅力的な写真の追加は、直感的にホテルの雰囲気や設備を伝えることができます。
例えば、美しい客室の写真やリラックスできるプールの写真などを掲載することで、ユーザーはホテルの魅力を感じ、訪れたいと思うようになります。
また、Googleは検索クエリによってGoogleビジネスプロフィーに、表示する画像を変更しており、しっかりと認識されていることがわかります。
下記の記事をご確認ください。
Googleは画像の解析を改善し、認識されたクエリの意図と一致させられるようになった。Googleが1つの商品に対して何種類かの画像を用意していることはすでに知られている。たとえば、次に示すスクリーンショットは「engagement rings san francisco(婚約指輪 サンフランシスコ)」を検索したときのものだが、ローカルパック(左側)に表示されている画像に注目してほしい。
「engagement rings san francisco(婚約指輪 サンフランシスコ)」で検索して表示されるローカルパックの画像
クエリを「diamond necklaces san francisco(ダイヤモンド ネックレス サンフランシスコ)」に変更してみると、検索順位1位の店舗の写真が変化する。同じ会社だが、クエリによってまったく別の画像が選ばれているのだ。
ローカルSEOの新施策「シェルフィー」。店の棚の写真をうまく使うべき理由とオススメの掲載場所 より引用
写真や動画の追加は、ホテルのGoogleビジネスプロフィールへ訪れたユーザへのアピールやGoogleのシステムにも認識がされています。
定期的に写真や動画の追加を行なっていきましょう
定期的な投稿
Googleビジネスプロフィールでは、ホテルの最新情報を投稿することができます。
投稿はビジネスプロフィールのナレッジパネルなどに表示されるため、ホテルの魅力をアピールできる機能となります。
投稿の内容としては、最新情報の投稿やイベントの投稿などが可能です。投稿は定期的に行うことで、ユーザーに新たな情報を提供し、ビジネスプロフィールでアピールができます。
ホテルの詳細を登録
ホテルのGoogleビジネスプロフィールにはホテルについての詳細を登録することができます。
ホテルの詳細は、「アクテビティ」「サービス」「駐車場&アクセス」についてなど、様々な項目の登録が可能です。
ユーザーが求めるホテルを提供するために、ホテルの詳細を登録しておくことが重要です。
ユーザーが求めている条件に合致したホテルであることを判断することができるため、登録内容をしっかりと入力しておくことは、集客やアピールにつながります。
おすすめのMEO対策業者は?
ここではMEO対策を行う上でのおすすめのMEO対策業者について紹介していきます。
MEO対策を業者を選ぶポイントから確認し自社にあった業者を選定していきましょう。選定のポイントは下記です。
MEO対策の相場は1店舗3万円程度が相場となっており、契約期間は半年から1年での契約が多いでしょう。
MEO対策の施策の特性上、効果が出るまでに半年近くかかる業者も多く、契約期間が半年からとなっているケースが多いです。
また、効果測定は順計測ツールを用いて行われているか、実績数はどのくらいあるのかを確認すると良いでしょう。
サポート体制については毎月の電話でのサポートや定例会などがついている業者もあるため、より対策の効果が出ているか費用対効果はどうなのかを確認することができます。
株式会社トライハッチ
株式会社トライハッチでは、MEO HTACHというMEO対策のサービスを提供しています。
株式会社トライハッチの強みは自社開発ツールのMEOチェキに国内企業では最多の55,000店舗のビッグデータがあり、それを元にMEO対策を行なってくれる部分でしょう。
また、MEO対策だけでなく順位計測や自社で内製化や、複数の店舗に対し一括投稿を行うためのツールも提供しています。
業界の中では高い実績のある企業のため、おすすめでしょう。
GMO TECH株式会社
GMO TECH株式会社では、多くの実績を元に評価をされている会社でしょう。
GMOというとSEO対策やツール提供も行なっている会社でもあるため、基礎的なSEO対策の知識が必要なMEO対策において、多くの店舗の順位を向上させている実績につながる部分でしょう。
こちらも自社開発の運用・分析ツールを提供しているため、自社での内製化も可能な業者です。
ディップ株式会社
ディップ株式会社は、バイトルなどのサービスが有名な企業で店舗目線での改善や日々コミュニケーションを取っている店舗の方目線でのサービスが提供できていると考えられます。
店舗に必要なMEO対策はもちろんのこと、LINE配信とのセットプランなども提供しており、店舗に必要な施策をまとめて依頼をできる部分も特徴の一つです。
ホテル・宿・旅館のMEO対策のまとめ
今回は、ホテルのMEO対策について紹介しました。ホテルのMEO対策は、Web上からの集客にとても重要な役割を果たしています。
また、コロナウイルスの影響も徐々に収束しつつあり、インバウンド集客にとってMEO対策は欠かせない施策となっています。
ホテル情報の登録や口コミ管理などを実施していくことで、より多くのお客様にアプローチし集客につながっていくでしょう。